映画『忍びの国』
大河ドラマ『どうする家康』で伊賀忍者の活躍にワクワクした方も多いのでは?私も実はその一人。近頃は忍術シーンがないので、伊賀忍者を主人公にした映画『忍びの国』を配信中のアマゾンプライムで見ました。
あらすじ
人でなしの忍者衆が住まう伊賀の国。国随一の凄腕でありながら怠け者の無門は、普段、恐妻のお国の尻に敷かれていた。そんな中、圧倒的勢力で織田勢が攻め入ってくる。武力・兵力では及ばない伊賀勢は人知を超えた秘策で織田勢を迎え撃つ。
作品データ/主要キャスト
・大野智/無門
百地家の下人。伊賀一の忍術の持ち主でありながら、怠け者。
一目ぼれして連れてきたお国の尻に敷かれている。
・石原さとみ/お国
安芸の国より無門にさらわれ伊賀に連れてこられた姫。
40貫稼いでくる条件を守らない無門を家に入れない恐妻。
・鈴木亮平/下山平兵衛
下山家の長男。息子を殺されても平気な父と伊賀の風情に嫌気がさし、
信雄に伊賀攻めを進言する。
・知念侑李/織田信雄
信長の次男。自分の才のなさに劣等感の塊
・でんでん/下山甲斐
平兵衛の父。十二家評定衆の一人
伊賀の上忍
公開年:2017年/監督︰中村義洋 /脚本:和田竜 /配給︰東宝
史実モチーフのアクション映画
伊賀忍者と織田信長軍の間に起った天正伊賀の乱の史実をモチーフにした同名小説を執筆した和田竜の脚本×中村義洋監督×大野智のタッグで映画化。
今期の大河同様、伊賀忍者の忍術アクションシーンを盛り込んだアクションエンターテインメント作品。映画らしからぬ撮影シーンもあり、映画ファン必見です!
*以下ネタバレしますので、未見の方はご注意ください。
『忍びの国』は忍者が主役
人間味がある無門
本作は、織田の手に及ばなかった伊賀の国、忍者の活躍に焦点を当てたアクションエンターテインメントです。
大金が手に入れば、親兄弟が志納が何にも思わない伊賀の忍び。主人公の無門も例外ではなく、むしろ働きたくないけれど、嘘をついて他国からかっさらってきた姫君・お国にお金を持って帰らなければ、家に入れてもらえない。
なので、大金を積まれれば大人しく働きます。要は、本当働きたくないけど、大好きな恐妻のために働いている。その辺の忍者よりもよっぽど人らしいというか、今の時代の人間とそんなに変わらないんじゃないかな?と思う設定なんです。伊賀忍者と織田との闘いとは別に、「無門の弱み」が本作の胆となっています。
忍者アクションがすごい
私は、歴史のことは分かりません。なので、原作本も読みましたが失礼ながらよくわからないまま、劇場で拝見しました。お目当ては主演大野智さんの軽やかなアクションなので問題ありません。
そう言い切って差し支えないほど、本作の見どころは初めから最初まで随所にちりばめられたアクション。こういう作品はお顔だけ本人体は別人ということが多いですが、本作で吹き替えられたのはたった1、2シーンだそう。
クライマックスの無門と平兵衛が対峙するアクションは、少し掠っていた(本人談)というくらい白熱した戦いを長回しで収めており、間違いなく必見です!
そのほかで、私のおすすめのアクションは、織田勢と闘うことをあきらめ、里を出ようとする忍び仲間を無門が呼び戻し、一斉に戻ってくるシーンです。エアリアルティシューやパルクールのような華やかな技法が使われていて、それはもうエンターテインメント!です。
映画なのにカメラ目線?
もう一つ。本作には映画らしからぬシーンが盛り込まれています。無門が戦場を駆け回るシーンでカメラ目線が出てくるんです。いかに目線をあわせないかがセオリーだと思うのですが、監督が撮っちゃえ!となったのか、編集されずに使われています。もう、大野智さんファンならたまらない笑顔が映し出されていますので、見逃し厳禁ですよ!!
ちなみに、エンディングロール。スクリーン右上に富んでいる2羽の鳥は、お話の展開上の演出ではなく、偶然撮れたのだそうです。すぐ居なくなってしまうのでこちらも併せて見てみてくださいね
無門は織田を討つことはできるのか?はたまたお国に家に入れてもらえるのか?
大河ドラマ『どうする家康』との忍びの描き方の違いにも注目しながら見てみてくださいね。
昨年は映画館で再上映!
昨年はドリパスの企画として、公開日の7月1日当日に全国一斉再上映会が行われました。大野智さんが芸能活動を休止されているため、活躍している姿を共有できるチャンスをと企画された模様。そのおかげでものの数分でチケットが完売したエリアもあったようです。今年は未定ですが、サブスクでみて気に入った方は、公開日前の情報を検索するなどしてみましょう。
▶こんな人におすすめ
・大野智さんのファンの方
・今年の大河『どうする家康』忍びファン
・映画らしからぬ映画がみたい