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Netflix、アマプラ、時々映画館 チョコをおともに見た映画の感想をBitter&Sweetに書いています。

映画感想『ネメシス黄金螺旋の謎』

広瀬すずさん・櫻井翔さんW主演映画『ネメシス 黄金螺旋の謎』初日舞台あいさつ付き上映を観てきました。

 

▼舞台挨拶リポートはこちら

movie-choco1224.hatenablog.com

 

作品情報

あらすじ

横浜にある探偵事務所ネメシスに高額報酬の案件が舞い込む。依頼内容は盗まれたペットの捜索。天才探偵助手のアンナとぽんこつ探偵風真尚希がさっそく調査に乗り出す。間もなくして、殺人事件に遭遇したアンナは奇妙な夢を見る。

キャスト

広瀬すず/美神アンナ

 風真の探偵助手

櫻井翔/風真尚希

 ネメシスの天才にしてポンコツ?探偵

江口洋介/栗田所長

 探偵事務所ネメシス所長

佐藤浩市/窓

 名前以外、正体不明の男

公開年:2023年/監督︰入江悠 /脚本:秦建日子 /配給︰ワーナーブラザーズ映画 

解説

 ドラマ『ネメシス』の映画化。本作では、最終回から2年後の世界を描く。監督はドラマも手掛けた入江悠、脚本は『アンフェア』の秦建日子。ドラマ版キャストはほぼ全員登場する上、本作の見どころは謎の男「窓」を演じた映画版キャスト佐藤浩市

*以下ネタバレしますので、未見の方はご注意ください。

映画『ネメシス』感想

映画の舞台はドラマの2年後

 本作はドラマネメシスの映画化です。ドラマは、人類初のゲノム編集ベイビーとして誕生したアンナとアンナの出生の秘密が詰まった大量の研究データをめぐる人たちとポンコツ探偵との攻防を描いていました。その最終回から2年後。探偵事務所ネメシスは、横浜の古びたビルの屋上に事務所を移転。大きかった社用車はビートルへ様変わり。スケールアップどころか規模はダウンしていました。

 そこへ大型報酬の依頼「お犬様の捜索」が舞い込み、事務所が潤うために奮闘する…のかと思いきや、偶然見かけた殺人事件のあと、アンナの見た夢のループに引きずり込まれる。それも延々と。どこからが夢で、どこからが現実で、何が本当で、どれが嘘か。まったくもって分からない。なんらお犬様の捜索などなされない99分。

ドラマが面白かった人は楽しめる

 ドラマが面白かった人は面白く見られるのかな?

 私はどちらかというと、AI崩壊もアンフェアも得意じゃないタイプで、単純に櫻井翔さんの出演作だから毎回とりあえず見ていた側。

 なので、今回も映画本編が楽しみというより、初日舞台あいさつを見たくて行ったので、舞台挨拶が終わった時点で満足していたのでいいのですが、99分長かったです。 櫻井翔さんがなんだったかの取材で「これを映像化したら面白いのかな?と思った」とおっしゃってたのですが、その意味が見てみてすごく腑に落ちました。演じる側がそう疑問を口にするほど面白さに手ごたえがなかったんだろうなと。

 実際、ストーリーがエッセンスだけを点で置いたまま何の筋もまともに通ってなくて。「面白い映画見せてあげるね」って誘われて劇場の椅子に座ったと思ったら、いきなりそれがジェットコースターになって、99分降りるタイミングも止まるタイミングも与えられずただただ回転し続けた…というぐらい、意味が分からない。

 なぜかよくわからないまま人が襲われたり、急にカーアクションがあったり、ただグリーンバックで遊びたかっただけなんだろうなっていうアクションシーンがあって、AIに興味もなきゃ、判然としないものが苦手な私には、とてもつまらなかった。夢見るたびに画面が回転してめまいが起こりそうになって、気づいたらエンドロールだった。半日たった今もずっと気持ち悪さが残ってます。(めまい持ちさんは鑑賞要注意です!)

 ドラマはハマらなかったけど、映画はスケールアップしているならもう少し楽しめるかな?と思っていたのに、なぜに映画化なのかと考えた時、内容がなくてもこのキャストさえ出てたらお客さんは来るだろう。ならば儲けられるって思って作られたんだろうな、と素人にでも想像するに容易くとても残念な気持ちになりました。普段、嵐さんの出演作は何回か劇場に観に行くのですが、本作はめまいするだけなのでリピはしないと思います。

 ただただ、声を大にして言っておきたい。キャストさんはだれ一人悪くないし、黒風真はカッコよかった。(でも、櫻井さんにはもう少し出る作品は選んでほしい)。

ムビチケは早めに使って。

 現在春休み中とあって、アニメの公開が続々とあったり、洋画も注目作が公開していますので、劇場数の拡大や時間枠の争奪激戦は必至。映画の上映状況は初週週末の入り具合で決まりますので、何度もリピして見たいなら映画館へのアピールを兼ねて今週のうちに。
 万人受けする、学びがある作品だと細々とロングランもあり得ますが、本作はどちらかというと評価割れやすい作品なので、観に行きやすい劇場でやっている場合は、ムビチケも早めに使っておいた方がいいかも。