雨が降ったら観る映画はありますか? 私はいくつかお気に入りがあるのですが、今日のような雨の日には、映画『恋は雨上がりのように』を見ます。
あらすじ
けがで陸上の夢を絶たれたあきらは、病院帰りに寄ったファミレスの店長の優しさに触れ、そのお店でアルバイトを始めた。次第に恋心が芽生えたあきらは店長に告白するが、バツイチ子持ちの店長には、まっすぐな気持ちを受け止めることができず…。
作品データ/主要キャスト
・小松菜奈/橘あきら
陸上部のエース、ファミレスでバイト中
・大泉洋/近藤正己
バイト先の店長
・清野菜名/喜屋武はるか
陸上部の友人
・磯村勇斗/加藤亮介
バイト先の料理人
・葉山奨之/吉澤タカシ
あきらのクラスメイト
公開年:2018年/監督︰永井聡/脚本:坂口理子/配給︰東宝
解説
とある町を舞台に、さえないファミレス店長と女子高生の恋の行方を描く漫画の映画化。
*以下ネタバレしますので、未見の方はご注意ください。
映画『恋は雨上がりのように』感想
見終わった後の清涼感
映画公開時も劇場で観ました。28歳も年の離れた高校生に告白される中年おじさん、どうするんだろう?大泉洋…と興味をもって。そうしたら、想定外にすごく誠実にうまく相手に気持ちを消化させていて、すがすがしいほどきれいな終わり方でした。その清涼感をうっとうしい雨の日の気分を吹っ飛ばすようにまた味わいたくて、見るのかもしれません。
まっとうな大人に恋をした
高校生って広いようで狭い世界で生きていて、自分の家とか学校とかそういう煩わしいところとちょっと距離を置いたところに一つ世界があるだけで、そこの大人がキラキラしてかっこよく見えたりするんですよね。それが、傍から見たら確かにごく普通の冴えないおっさんだとしても。うまく消化できないジレンマを抱えている自分も含めて受け止めてくれそうだと思っちゃうんですよ。
それにしても弱っているときにあのミルクの出し方はずるい。部活以外に目もくれてこなかった女子はコロッといってしまうし、観てる側は『青天の霹靂』の主人公を思い起こしちゃってまた見たくなるんですよ。
想定外キャラ
何度もリピートしているのに、そのたびにエンドロールでびっくりするのが、バイト先の軽い女友達って松本穂香さん。
いただけないのが、いつの時代を想定しているのかわからないロン毛の小説家。せっかくの世界観をあの見てくれがぶっ壊している。疲れ切った店長が羨ましいと思うような男は、もうちょっと丸の内男風にパリッと爽やかにしていると思う。
あと、やっぱり清野菜名さんってちょっとキツいなって思う役が多いというか、少なくとも高校生には見えないのが残念だったかな。
友達になる
もともと友達だったところから恋をするより、恋をした相手と友達になるのって結構難しいと思うのだけど、年の差でならうまくシフトできるのかな?それも映画の中だけの話のような気もするけど、などとはよぎらないほど収まりのいいラストだった。また抗って書き始めた小説の中身を読んでみたいと思った。
▶こんな人におすすめ
・雨の日にすることがない
・年上に片思い中
・大泉洋さんのファン
★★★★