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Netflix、アマプラ、時々映画館 チョコをおともに見た映画の感想をBitter&Sweetに書いています。

大河ドラマ『どうする家康』第4話 清州でどうする!

◆作品情報

2023年1月29日 総合 20:00-20:45(初回15分拡大) 

BSP 18::00-18:45  再放送:翌週(土)13:05‐13:50

◆キャスト

松本潤・松平元康
有村架純・瀬名

北川景子お市の方

岡田准一織田信長

大森南朋酒井忠次(左衛門尉)

山田裕貴・本田忠勝(平八郎)

音尾琢真鳥居元忠(彦右衛門)

イッセー尾形鳥居忠吉

小手伸也大久保忠世
岡部大・平岩新吉(七之助

ムロツヨシ木下藤吉郎

溝端淳平今川氏真

吉原光夫・柴田勝家

寺島進・水野信元

野間口徹・鵜殿長照(回想)

田中美央・岡部元信

豊嶋花・たね

川口和空・竹千代

渡部篤郎・関口氏純

真矢ミキ・巴

松重豊石川数正

野村萬斎(回想)・今川義元

 

寺島しのぶ/語り

古沢良太/作

◆あらすじ

松平元康は信長の待つ清州城へ向かった。幼き頃、信長に捉えられていた元康はあいさつ代わりに相撲の相手を命じられる。木下藤吉郎(サル)、お市を紹介される中、同盟を結ぶ代わりの条件を突きつけられる。一方、駿府では、氏真が離反した松平の妻、瀬名に対し、元康と離縁しわが側室になれと迫る。

・公式サイトより引用 www.nhk.or.jp

↓前回の感想はこちら

movie-choco1224.hatenablog.com

◆感想

 今川から離反して信長のもとにあいさつに来た元康。心の奥底に眠らせていた幼少期の記憶がよみがえり、当時よりも凄味の増した信長殿にビビッて先に挨拶をしてしまうところ。何度見ても、「あちゃ~」って、言ってしまう気持ちになる。

 あいさつ代わりの一戦って、お相手(信長の中の人)は、世界大会に日本代表で出ていくような猛者。だから、本作のアクション監修もされているので、大事になることはないだろうけども、あちこち関節弱い元康(中の人)を知っている一視聴者としては、お手製の竹柵にぶつかるのだけでも痛そうで痛そうで。もう一戦交えてと言われた時の嫌そうなお顔は本心だったんじゃないか?と思うほどです。そのお市様のパルクール技は吹き替えなのかもしれないけど、長い棒をもってよくあんなに軽やかに立ち回れるなぁって、運動能力の高さに感動する。

 それに、無理くりとはいえ、市どのの初恋と知っていて添い遂げさせようと算段をするあたり、信長はだいぶシスコンだと思うし、弟にしたいくらいは元康を可愛がって、心を開いているのも分かる。見た目や手荒な行動とは裏腹に心は相当一直線なのかもしれない。

 その信長に似て、少々男勝りなお市殿。数十年の時を経て実りそうな初恋を手放す。失恋の痛手はもう人生をかけて癒していかないとというくらいの痛みだろうが、自らのプライドを守り、かつ、自分から断ることで元康の身の上も守った形になった。好きな相手と自分が幸せになりたいと願うのが恋なら、好きな相手には幸せでいてほしいと願う本当の愛。初恋でなおかつ自らが戦国の世では思いのままに動けぬ女だからこそ、元康には政治の道具になることなく、真に幸せになることを求めたのだろう。一路、今川に囚われた妻子のもとへ急ぐ元康。

一方、元康が今川から離反したことを妻・瀬名に対してなじる氏真。1話から相当にひねくれもんだなと思っていたけど(だから素直な元康との対比が面白いのだけど)そういうお前は元康のように瀬名から愛されることも、選ばれることもなかった側。つまり元康犬以下よ。フンッ。とか言いたくなるような粘着質な相手からなじられようが、グッとこらえる瀬名。その辛さのにじむ表情を見て喜んでいるのかと思うとぞっとする粘着犬以下野郎(2回目。でもひどいんだもんな)。しかも選ばれなかった当てつけとしか思えないような歪んだ愛のカタチ(卑劣な境遇)を受け入れるのは、生きてこそ元康に会いたいからで。瀬名の愛のカタチなんだよね。辛い。私、溝端淳平さん嫌いになり始めてます(笑)

その一部始終を知らないまでも、お市殿に「手で大切なものを守るために力をもつのだ」と諭された元康が、信長に放った”元康、わが妻と子をこの手で取り返しまする!”

という決意表明。しかも、盃で交わした兄弟の約条を、突きつけられた刀を強く握りしめてわが血を流すことで強固なものにしていくのだと訴え、ご異存ありましょうや?と説いた元康の瞳は、いつぞや白兎だったころの竹千代のそれに重なる。自分の幼少期を演じてくれている小さい役者さんの演技を踏襲する時間の経過と流れをぶった切らない演技力。さすが松本潤!!って拍手喝采です!!

1話でお米を運ぶだけと思っていたのに、それが戦うこととイコールだと知っておどおどしていた弱い殿が、4話には信長をしっかりと見つめる元康の揺るがない眼差しの強さ。頼もしくなってきましたよ、うちの殿!とちょっと誇らしい気持ちなります。

 RPGゲームじゃないんだけど、普通の男の子が鎧兜をまとって外見から勇者になり、仲間を得て、戦場に出されて、負けたりなじられたり、手のひらで転がされたり。一つ一つの経験を重ねていくことで人としての成長が見られる。生まれながらに誰も強かったわけじゃないし、狸おやじに即なったわけでもない。至極当たり前なのだけど、どんな人にも喜怒哀楽があって、弱さがあって、経験を重ねていく姿というのを描く今作の大河の面白いところですね。

 早く太平の世を築いていただきたい…。来週はどうなるんでしょうか?早く日曜になってほしい。

 

ムロツヨシさんのインタビューにて、サルの衣装のお話も載っています!