大河ドラマ『どうする家康』第3話 三河平定戦
◆作品情報
2023年1月22日 総合 20:00-20:45
BSP 18::00-18:45 再放送:翌週(土)13:05‐13:50
◆キャスト
山田裕貴・本田忠勝(平八郎)
杉野遥亮・榊原小平太
甲本雅裕・夏目広次
浪岡一喜・本多忠真
猫背椿・登与
寺島進・水野信元
リリーフランキー・久松長家
橋本さとし・飯富正景
矢島健一・吉良義昭
豊島花・たね
渡部篤郎・関口氏純
真矢ミキ・巴
寺島しのぶ/語り
古沢良太/作
◆あらすじ
故郷岡崎へ戻った元康は妥当信長!を決意するが、弱小松平軍ではまったく歯が立たない。今川氏真は援軍をよこさず、本田忠勝らは織田方へ寝返るべきだというが、駿府へ瀬名弥子を残してきた元康は今川を裏切れないと悩む。
・公式サイトより引用 www.nhk.or.jp
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movie-choco1224.hatenablog.com
◆感想
岡崎に戻り、勘定方だった鳥居のじいさんが秘かに集めていた武具が役に立つ時が来ました。その準備のさなかにも隙あらばえびすくい。えびすくいは、縁起がいいものというよりも、威勢よく結束をかためるためのものなのかもしれませんね。
威勢はよくとも負けが込んで、家臣たちの中にも織田家へ着いたら?という声が上がる始末。でも、殿からすると今川に妻子を残してきている。早く会いたいし共に暮らしたい。という思いと、自らも母方の実家が寝返ったせいで母と長らく寂しい時間を過ごしてきた。そんな思いを自分の子らにはさせたくないという思いもあるのでしょう。何の心の拠り所もない地で、忠誠心と家族への愛だけで命がけで戦わなければならない苦痛。想像してもそう簡単には現代人がわかるとは言えない。
ただ、残念だなぁと思うのは、於大の方と幼き頃に分かれたっきりの元康との再会シーン。今川と手を斬り信長の下に付けと言いに来た重要シーンなのに、女優としての自分がきれいに見られたらそれでいいという演技でしかない松嶋菜々子の於大の方様の演技が終始残念過ぎて、安っぽいメロドラマみたいな再会シーンに見えました。でも、母と再会できたことの喜びに浸って潤んでいた瞳が、今川と手を切れと言われた瞬間にう凍り付いて瞳の白をも濁らせる。松本潤さん、そんなところまで自在にできるなんてすごい。
そして最後に、左衛門尉と数正に誘われ岡崎の街を歩くシーン。岡崎の民はとっくに今川を見限り、たらふく米を食うのが民の望みなのだと、左衛門尉は泥の上に土下座し、今川を捨ててほしいと命がけで訴える。数正までもお手打ちにしてほしいという。場所で、忠吉までも土下座している。
そうするしかない。わかっている。けれども自分は愛する妻も子も待つ駿府に戻りたい。元康の慟哭に、遠くにいた鳥居のじいも土下座しているんですよね。その様を見て、テレビのこちらで心が引き裂かれる思いで涙しました。
その直後映し出される金陀美具足に身を包み涙するシーンが、松本潤さんの本作クランクインでした。こんな切ないお話からスタートされたんだなぁとしみじみしました。
次回こそ、平穏な時間が流れればよいのにと願わずにおれません。